海洋棟だより~山の上で海を想う
横浜市郊外の山(丘?)の上にある大学で、日々労働に励む者が 集中力が途切れた合間をぬって書き記す雑文。「海洋棟」というのは、この大学キャンパスの 端の方で木立に囲まれてたたずんでいる、小さな古ぼけた研究棟の通称。
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2011年8月

8月31日:うわき

んー、研究というのは進めていくと必ず成果と次なる課題とがセットで現れる。次なる課題 の方が気になってしまって、目の前の問題を放り出そうとしてしまう。

「今の単純な手法では、早々に限界が見えそう」
「新しい凝った方法の方が希望がありそう」
などと考えてしまう。過去に幾度もこういうことがあった。悪いクセだ。今日は午後にそのパターン にはまりかけた。これではいかん。「今の単純な方法で、いけるところまでいって、一つの成果物と してまとめよう。新しい方法はその後にじっくり取り組むべし」と自分に言い聞かせる。 お世話になった恩師であれば、私にこのように言うだろうな。

8月30日:新幹線車中思考

昨日、今日と2カ所の造船所を回った。一口に造船所とはいっても、やはり会社ごとに特徴や 雰囲気がまったく異なっている。都市部にある造船所というのはわずかで、それ以外には何もないに 等しい海岸地帯にある場合がほとんどだ。しかし、このような田舎(といっては失礼だが)にこそ、 「船をつくる」という想いをもった人が集まり地道な努力を重ね、長年の技術が蓄積されているのだな と思う。自分は造船業に直接に携わる人間ではないが、精魂こめて船をつくって売ってきた人と話をすると 刺激をうける。自分にとっての「田舎」を得て、地道に研究に 励もうという気持ちになる。そんなわけで私は造船所めぐりが少しずつ好きになりつつある。
午後3時ころにすべての用事が済み、帰途につくため東向きの新幹線に乗る。昨日、答えがでなかった 問題を再び考え始める。名古屋駅のホームで乗り換えのひかりを待っていた時に、 希望が持てそうな案がひとつ浮かんだ。よし、明日試してみよう。

8月29日:あぁ新大阪

夏は学生が全国に散らばって工場等で実習している。教員としてその実習を視察しなければ ならない。私の分野の場合、工場≒造船所だから昨日に引き続き造船所を目指して新幹線に 乗って西へと移動する。 新幹線では今取り組んでいる問題をじっくり考えようと決めていた。が、中途半端な睡魔に襲われ 京都あたりまで何もできず。ただボォーと富士川、天竜川、木曽川、長良川、揖斐川などを 見つめながら過ごす。新神戸あたりから頭が動き始めた。ノートを見たり文字を書いたりして あれやこれやと考える。しかし、明快な突破口を見出すことができずに本州の端っこに着いて しまった。明日また、考えよう。

新大阪駅でやきとり弁当が食べたくて買おうとしたのだが、店の人がレジに不慣れでなかなか支払が できない。出発時刻はせまっている。何かのキャンペーン中で特殊な割引計算があり、それを レジに入力できないらしい。列車の到着を知らせるアナウンスがあったところでゲームオーバー。 涙をのんで、やきとり弁当をあきらめた。うー、明日は新大阪には降りないから次の出張まで おあずけだ。代わりに車内販売で鹿児島産肉のオンパレードみたいな弁当を買って食す。これはこれで 美味であった。

8月28日:でかい

日曜日だが労働した。学会の委員会の仕事で造船所見学会という催しがあり、主催団体の担当者 として小学生親子を引率した。引率とはいっても造船所内では会社の方がすべてをやってくれるので、 実質的に私は見学者と同様である。今年度はS社の造船所。S社には幾度も訪れているのだが、この日は初めて、 ゴライアスクレーンがブロックを吊るして移動する瞬間に立ち会えた。引率者という身分を忘れて最前列でマジマジと眺めてしまった。 暑い中での見学会であったが、参加者の集まりは上々であった。

8月26日:2往復

昼休み、来週の出張で乗る新幹線の乗車券を購入しに、大学生協プレイガイドへ行く。 このプレイガイドは海洋棟とはキャンパスの正反対側にある。炎天下の中、なるべく日の当らない ルートを探しながらたどり着き、チケットを購入し、普段はあまり利用しない方の学食で中華定食を 食べ再び海洋棟に戻る。うー暑い。汗だくとなりつつ購入したチケットを眺めると、なんと、新幹線 乗車券の一枚が希望したものとは違っている…生協に電話をかけたら、 「すみませんがもう一度来て下さい」と言われ、炎天下の中、再びキャンパス横断の旅に出る。 今日の生協営業時間は14:00までで、電話をかけたのは14時過ぎ。ギリギリ間に合った、助かった。 あまりの暑さに海洋棟隣のコンビニで三ツ矢サイダーを買おうと思ったが、何となくやめる。

行きの電車で、野口悠紀夫著『アメリカ型成功者の物語』を読み終える。前半は、1940年代終盤に カリフォルニアで起きたゴールドラッシュに関与した人々を、ビジネスの成功と失敗という観点 から論じている。この部分が強く印象に残る。「最終的に成功したのは金を掘った者ではなく、金を 掘りに集まった人々が必要とした物資を提供した者」という部分に、目からうろこ気分になる。 野口悠紀夫氏の著書『超○○法』は比較的よく読んでいる。今回読んだものは、この『超』シリーズでは ない分だけ新鮮味があり読了感が一番よかった。

さて、出張にもっていく本を選んでから帰ろう。

8月25日:分からないことだらけ

自由端反射って何だっけ?昨夜の帰りの電車でふと頭をよぎる。今日になって 本で調べていたら、あっという間に午前中終わる。。。
午後は、PED審査会があった。自分はいつも材料力学系の発表は真剣に聞く様にしている。それは、 あまりにも分からないことが多いから。う~ん、勉強しよう(いつか)。

8月24日:インタビューとカタカナ表記してはどうか

大学院入試(面接)。「面接」、この言葉自体が好きでない。人生の節目で面接なるものを幾度も受けてきたが、 よい想い出はひとつもない。。。どうして面接官は普段よりも冷たく振舞う(様に見える)のだろう? どうして面接を受ける側になると、言いたい事が言えず、言わなくていいことを言ってしまうのか? かつて『面接の達人』という本を買って読んだことがあるが、私はどうあがいても達人になれそうもない。。。

夕方の帰り際、進めている研究でとんでもない思い違いをしていたことに気づく。。。修正不可かと 思っていやな汗を書いたが、なんとか軌道修正できた。こういうの昔から多いなぁ。

8月23日:リバイスは電車に限る

大学院入試(筆記)。受験生を見ていると「なんのために院に行くのかなぁ」と疑問に感じることがしばしば。
帰りの電車で立ちながら投稿論文のリバイス作業。研究室の机上よりも、作業がはかどる。どうして?

8月22日:リアル

森博嗣著『貴嶋先生の静かな世界』を改めて読む。主人公の心理と思考が、大学院生時代の自分の姿と、あまりにピッタリと重なったので共感やら驚嘆やら。 久々に清々しい読了感が残った。

8月19日:分かりやすく書けと言われても…

夏は次年度の研究計画について考えを練り、色々な申請書を書く準備の季節らしい。今の職場に来て4年目 であるが、ようやくそんなことを認識しつつある。自分の研究展望に思いをめぐらすとき必ず独創性という 言葉に突き当たる。独創性のある研究とはどんな研究か?大学院生の頃から考え続けてきたが、未だに明確な 答えは出せていない。著名学者の文章を読むと8割方「他人がやっていないことをやれ」と書いてある。その 通りだと思うので、研究テーマを選ぶときの私の第1原則はこれである。ただ、しばしば(他人がやっていない) 「こと」の解釈に迷う。
学会に参加すると、「こと」は方法と解釈されている例が多いと思う。研究テーマそのものは伝統的 なものであったりする場合がほとんどだ。多くの研究者が計算「方法」を提案し、精度を比べたりする。
一方で、自分の裁量で研究をやってもよい職にある限り、「こと」を「分野」とか「問題」と解釈できる 研究テーマを常に持っていたいものだ。そうすれば申請書の文章を明快な、そして熱意に満ちたものにできる 様な気がする。しかし、申請書作成はまだ手つかず…

8月18日:データの取り時

研究室メンバーが海洋棟屋上で実験。そこそこ面白い計測結果が出そう。有望な結果だからこそ 再現性の検証が必要。来月にもういちどやろう。この研究、完全に分野違いの内容をゼロから 積み上げている感じで、すごく地味だけど、やる価値は十分だと自分は思っている。

8月17日:うーん

久々に研究だけの日。午前中はプログラミング、ここ1カ月間くらいの下書きを一気にエディタに 打ち込んだ。バグは10個以内に抑えたい。午後はペン回ししながらノートとにらめっこ、これといった進展なし。帰りの 電車で引き続き考える。

8月11日:頼む、出ないでくれ

今日は海洋棟にあまり人がいない。夕方から、ある問題で考え込んでいたら遅くなってしまった。 帰ろうと廊下に出たら、照明が消えていて真っ暗だ。ちょっと怖い。

8月10日:結局どうすればいいんだ?

PowerPointで作成した図をepsに変換する作業に、長時間を費やしてしまった。

8月9日:Excelで描いたグラフって…

学生によく「研究ではMS WordやExcelは使わない方がいい」なんて言っているが、最近では自分も結構使っていたりする。 便利なのだけれど、仕上がり具合がね…

8月8日:送信した者勝ち

e-mailなしの仕事なんて、もはや考えられないけど、この受信数の多さはどうにかならないものか? 処理だけで半日費やした。。。

8月5日:第1の?ビール

海洋棟屋上で暑気払いがあった。「暑気払い」という言葉は、今の職場に来て始めて知った。 パターゴルフ大会が開催されたが、私の成績は無残であった。 かなり久しぶりに本物のビールを飲む。あまりの美味さに杯が進みすぎた、帰りの電車で 気持ち悪くなってしまった。